日本のエレキ・バンドは?と聞かれたら、筆者は第一に寺内タケシとブルージーンズ、第二にこの井上宗孝とシャープ・ファイヴを上げます。あくまでも筆者は寺内御大が第一と思っているので、このような順位になるので、シャープ・ファイヴ・ファンの方は第一に持ってくるのでしょうね。何の世界でも同じ事と思います。
 筆者はギタリスト・三根氏のテクニックが好きである。しかし、エレキバンドとしてのサウンド面でシャープ・ファイヴは何かものたりない気がする。曲のアレンジの違いもあります。寺内御大のようにギタリストがアレンジするのと、シャープ・ファイヴのようにキーボーディストがアレンジするのでは、かなり違いが出てくると思う。シャープ・ファイヴのアレンジはキーボードソロの部分が長すぎて、ギター主体に聞こえない。エレキ・インスト・ファンである筆者はレコードを聴くときはギターを聴いている。エレキ・インストのレコードはほとんどがギターをやっている人が買っていると思う。バンドではキーボーディストもいますが、過去、日本ではゲタ屋までエレキを作っても間に合わないくらい売れた時代があったが、キーボードが売れて売れて、供給が間に合わなかったとは、聞いたことがない。それほど、エレキギターを手にしてレコードをコピーした人は多かったと思う。
 ライブを見てもギタリストは弾いている姿が絵になりますが、キーボードがいくらかっこいいアドリヴを演っても、観客からは手が見えないから絵にならないように思う。のちにキーボードをメインにしたバンドなどは横向きにセッティングしたり努力が見えますが。
ここに紹介するシャープ・ファイヴのアルバムは、あくまでもエレキ好きの、しかも寺内サウンド好きの筆者が独断と偏見でコメントを述べさせてもらっている。